【NTES】ネットイース(網易)は買い時か? -Q2決算-
ネットイース(網易)は中国第2位のゲーム開発会社で、日本でも人気のゲーム「荒野行動」を開発しています。
ゲームだけでなく越境ECやYahoo!のようなポータルサイトも手掛けています。
連続増配は2年、現在の配当利回りは1.18%です。
中国ゲーム市場の争い
モバイルゲーム売上TOP20 (2018年1月~3月)
ネットイースの主要事業はゲーム開発であり、中国の巨人であるテンセントとの比較は避けられません。
中国のApp Storeの売上TOP20で比較するとテンセントのアプリが10個、ネットイースのアプリが6個ランクインしており、売上上位のほとんどが2社で占められる寡占市場になっています。
モバイルゲーム市場の売上割合
次にモバイルゲーム市場全体の売上高で比較します。
先程の売上ランキングと同様に、2強で8割近い売上を叩き出しており2強+その他の構図がよくわかります。
近年モバイルゲームの開発費が高騰してきています。
リンク:スマホゲームはや消耗戦 開発費膨張、市場も頭打ち :日本経済新聞
その結果資本のあるところしか大作ゲームを開発できず、大作ゲームを開発しないと儲からないという流れができており、資本力のある企業に有利な流れになっています。
上図のモバイルゲームの開発数でもわかる通り、資本力のあるテンセントとネットイースは互角の開発数ですが、その他の企業は引き離されてしまっています。
事業内訳
ネットイースの事業は「ゲーム、越境EC、広告、メール+その他」の4つのセグメントに分かれています。
ゲームに次ぐ主要事業が越境ECで、Kaola(コアラ)という名称でサービスを行なっています。
Kaolaの中国越境EC界での存在感は大きく、アリババ系列の天猫国際、JD.comが行なう京東全球網を抑えてシェア1位となっています。
越境ECは業界の成長がまだまだ見込まれており有望な市場です。
市場の拡大に伴い、Kaolaの売上もまだまだ伸びていくと思われます。
業績推移
キャッシュフローと利益は16-17年で少し下落しましたが、売上は変わらず伸びています。
営業CFとフリーCFの差が少ない点が良いですね。
ROE、ROICともに20%を安定して上回っており、事業は順調に推移しているといえるでしょう。
Q2決算はいまいち
売上高 ⇩:2.46 B$ (予想 2.48 B$)
EPS ⇧:3.15 $ (予想 2.82 $)
他の中国株と同様にいまひとつな決算となりました。
ここから米中貿易摩擦問題やトルコリラ懸念などが重なり、2週間と経たずして株価は大きく下落しました。
株価は2年前に逆戻り
現在株価:206.63ドル
いまいちな決算+米中貿易摩擦で年初には400ドルが見えていた株価も一時200ドル割れをするまで下がってしまいました。
下げ過ぎ感はありますが、ここで買う勇気はありません。
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結論
①ネットイースは中国第2位のゲーム開発会社
②越境EC事業Kaolaも伸びており、シェアは中国1位
③直近の決算は売上高が予想に届かず
④株価は年初来高値から50%近く下がる
株価が大きく下がっている点は魅力的ですが、中国株全体を覆う雰囲気が悪く、他社に対する大きな優位性も見られないため私は買う気になれません。
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