アメリカの白人は"少数派"になってしまうのか?
白人が少数派になる日
ドキュメンタリー番組の制作で知られるナショナルジオグラフィックが発行している月刊誌の9月号で、アメリカの人口動態に関する記事がありました。
多くの人はアメリカ人といえば白人をイメージしますが、実は若い世代を中心に白人は"マジョリティ"から"マイノリティ"に変わりつつあるという内容です。
ナショジオの記事を読んでからアメリカの人口動態について調べてみたので、今後のアメリカの人種について話したいと思います。
アメリカの人種分布
2040~2050年の間に白人は白人以外の人種と比べて"マイノリティ"になると予測されています。
原因はアメリカもフランス等の他の国と同様に白人の出生率が低下傾向にあること、アメリカに流入する移民が多いことが挙げられます。
南部の州、特にニューメキシコ、テキサス、カリフォルニアではその傾向が顕著で、これはメキシコからの移民が多いことが一番の原因です。
出典:カリフォルニア州のヒスパニック人口、白人上回る=米国勢調査 | ロイター
若年層では今後数年でマイノリティに
低年齢層では白人の出生率低下の影響が如実に出ており、18歳未満では2020年にも白人の割合が50%を切ります。
ヒスパニックの出生率がとても高いため、今後のアメリカは白人ではなくヒスパニックを中心とした"マイノリティ"が支えていくことになります。
もちろん政治家もヒスパニック票を意識した選挙活動や法整備をしていくことになり、次第にアメリカ文化というものも変わっていくことでしょう。
無視できないアジア系アメリカ人
アメリカではヒスパニックが多数化していくことがわかったと思いますが、アジア系アメリカ人の存在も無視できません。
近年ではインドや中国から毎年10万人を超える移民が流入しており、移民の最大の流入元であったメキシコを超えました。
さらにアジア系アメリカ人は1世帯当たりの支出が多いため、その市場の持つ影響力は年々増してきています。
今後企業はヒスパニックやアジア系アメリカ人を意識した商品やサービスを提供していくことになり、特に食品、アパレル、エンタメ業界ではその戦略を誤ると業績に悪影響を及ぼすでしょう。
2014年に7,700億ドルだったアジア系アメリカ人全体の購買力は、2018年には1兆ドルに達すると見られる。これはサウジアラビアやスイスの国全体のGDPを上回り、トルコのそれに匹敵するレベルである。
米国におけるヒスパニック系食品・飲料の売り上げは、2015年の約175億米ドルから2020年には210億米ドル以上へ、3.8%のCAGR (年間複合成長率) で拡大すると予測されています。
アメリカの人口動態に関するニュース
トランプがとる移民政策
リンク:シリーズ 米大統領選から1年(1) 移民政策で広がる波紋 | 国際報道2018 [特集] | NHK BS1
トランプが支持を得たのは白人がマイノリティになる恐れからなのか
リンク:「アメリカの移民問題を考える」(視点・論点) | 視点・論点 | 解説アーカイブス | NHK 解説委員室
白人人口の"自然減"現象が起きてきている
リンク:米国で白人の死亡数が出生数を上回る―近代史上初めて - WSJ
スポンサーリンク
結論
①アメリカでは2050年までに白人が"マイノリティ"になる
②若年層では2020年にもマイノリティへ
③企業は白人"以外"を意識した営業戦略が必要になる
米国株投資家、特にコカ・コーラなどの生活必需品銘柄を主力としている投資家の方はアメリカの人口動態について一度考えた方がいいと思います。
👇私が読んだ本はこちら 👇